中高一貫の私立から高校受験する方は一定数います。
せっかく中学受験して私立中学へ入学したのにもったいない?そんなことはありません。
ただ、やはり少数派ではあるので、少し気を付けたいことなどがあります。
そこで、私立中学校から、高校受験を目指そうとしている方へ、勉強方法やスケジュールの組立方や注意するポイントをまとめました。
中高一貫の私立中学から高校受験するときに注意するポイントは?
中高一貫の私立中学から高校受験するみんなの理由は?
中学校から、そのまま高校へ進学するものだと思って入学した、中高一貫校でも、高校受験する方もいますが、その理由は人それぞれ。
では、どんな理由から、高校受験するのでしょうか?
成績不振や、学習についていけない
中高一貫校といえども、成績が悪すぎると、高校に内部進学で上がることができなくなってしまいます。
中高一貫校では、学校の評判を高めるため、進学実績にもこだわります。
授業の進行ペースがとても早く、中学、高校の6年間の勉強を5年間で終わらせ、残りの1年は大学受験に向けての勉強に充てるという学校もあります。
その学習ペースについていけず、苦労している方がたくさんいるのが、現実です。
教育方針が合わない
公立校と違い、私立校は学校ごとに教育方針が異なります。
中学受験の際、入試説明会や学校見学などで、どういった学校であるかをしっかり見極め、志望したことと思いますが、入ってみて教育方針についていけない、合わない。と、気づく方もいます。
親の仕事の都合
転勤などで、通学が厳しくなり、現実的に外部受験をせざるをえなくなる方も。
そうすると、志望校を、引っ越し先で見つけなければなりません。
今より高いレベルを目指したい
勉強熱心な方や、向上心の高い方は、更に上のレベルの高校を受験するパターンも。
レベルの高い環境に身を置くことで、自身の学力向上にもつながるでしょう。
その中でも、中学受験で進学が叶わなかった他の高校に、受験するという方もいます。
私立中学から私立高校への受験するときに注意するポイント
私立中学から、私立高校へ希望することも自由ですが、現在通っている中学が、外部受験を許可するかも要確認です。
中には、入学時に、外部受験をしないむねの誓約書を、書かせる学校もあります。
また、外部受験をすると、内部進学の権利がなくなることが一般的です。
外部の高校に進学するため、現在の中学を退学し、地元の公立中学に転校しておく。という手段を使うことも、視野に入れておく必要もあります。
私立中学から公立高校への受験するときに注意するポイント
公立高校の入試の際、中学校から高校へ、調査書を提出しなければなりません。
そのため、外部受験するむねを、早めに学校側へ伝える必要があります。
調査書を書いてもらえない。なんてことはないようですが、学校側としては、そのまま内部進学すると踏んでいるでしょうから、積極的に段取りしてくれるわけではありません。
いつまでにどうしてほしいか、詳細を調べて、学校へお願いする必要があります。
内申点はどうなる?
地域によって異なりますが、私立、公立ともに内申点は大きく作用します。
入試の点数に、内申点が含まれて合否が決まる場合や、学力の高い学校だと、受験資格に平均4.0以上の内申点が必要という場合もあります。
そのため、高校受験をするのなら受験勉強だけでなく、学校での成績も落とせません。
推薦受験はできるの?
中学校に確認してみることも手ですが、一般的には学校推薦はもらえない。と考えた方がいいでしょう。
それゆえ外部受験の難しさが、うかがえますね。
どのタイミングで外部の高校受験することを決定すればいい?
外部受験を決めるのは、とても勇気のいることだと思います。
中学受験も簡単に合格できるわけでもなく、つかみ取った合格ですからね。
このまま高校に進学できるのなら、正直、その方が安心ではあります。
しかし、一旦外に向いてしまった興味・関心は、再び同じ軌道に戻すことも難しいですね。
悩む時期こそ人生の岐路だと考え、悩みぬきましょう。でも悩むだけでは、前には進めません。
では、いつまでに外部の高校を、受験すると決定すればいいのでしょう?
中学3年になる前
私立だと、前述したように、勉強のペースが早いことがあります。
学校の勉強と、受験勉強を並行して行わなければいけないので、受験すると決めたのなら、なるべく早く、受験勉強に取り掛かる方がいいです。
中学3年の夏休み前
受験生として、夏期講習から受験勉強を、本格的に開始する受験生も公立中学校では、多くいます。
部活動があると、夏休み頃には、ひと段落していることも多いので、取り掛かりやすいのかもしれません。
通塾していないのなら、この時期から通塾しておけば夏期講習、秋期講習、冬期講習と時間がとれるので、無理なくカリキュラムを組むことができるのではないでしょうか。
中学3年の秋頃
私立高校の願書提出は冬。年が明けてから、入試が開始されます。
また、中高一貫校の、高校への進学願書や進学テストがある場合も。
そのため、最終でもこの時期までには決めておきたいところです。
高校進学のタイミングで引っ越しする場合は高校受験が必要?
高校進学のタイミングで、引っ越しが決まっていて、通える距離ならいいのですが、県外に引っ越しの場合や、どうしても通学が難しい時は、高校受験を考えなくてはいけなくなります。
もし、引っ越し先が遠い場合の受験についても、公立、私立ともに触れておきます。
公立高校
多くの県では、保護者とともに移住する場合は、受験できます。
ただ、公立高校の入試は、内申点が加点されますが、県によって異なるので、確認しておいた方がいいです。
また、県外受験をする場合、入学までに転居することを、証明する書類が求められることがあります。
私立高校
ほとんどの私立高校は、県外からの受験ができます。
学校に通学できるのであれば、引っ越ししたとしても、そのまま遠距離通学も可能になります。
私立から高校受験する場合どんな勉強をすればいい?
私立から高校受験を決めたら、受験勉強のスタートです。
どんな勉強をすればいいのでしょうか。
私立は勉強の進みが早いから、受験勉強は復習だけで済む?いや、受験を侮るなかれ、です。
復習の繰り返しが、受験勉強につながっていることは間違いないですが、志望校が公立か私立かでは、試験内容は変わってきます。
私立に至っては、学校独自のテストなので、まずは過去問を解いて、その学校の特徴を知っておくことが重要です。
おすすめの勉強方法は?
中高一貫校には、高校受験という雰囲気がありません。
また、公立と違い、学校独自のカリキュラムが編成されているので、高校受験には対応していないことがほとんどです。
そうすると、頼るべきところは、塾や、家庭教師。もちろん、独学で受験する方もいらっしゃるかと思いますが、他の受験生と比べ、自分の学力がどの程度なのか、把握しておくためにも、模擬試験などは定期的に受けるべきです。
それでは、塾や家庭教師は、どちらを選べばいいのでしょうか。
集団クラスの塾
塾により異なりますが、教科ごとに担当の先生がいて、専門的に教えてくれます。
また、成績によりクラス分けもされていて、同等レベルの生徒が集まって授業を受けます。
席が成績順にされていることも珍しくないので、切磋琢磨して、受験に挑むことができます。
ただ、集団クラスだと、決まったカリキュラムがありますので、理解できなかったことや、苦手な分野は、個別で教えてもらったり、自主学習で対応しなければならないことも。
個別指導の塾
1人の先生に対して、1人か2人の生徒が、授業を受ける形式です。
集団クラスと違い、個別に指導してもらえるので、授業についていけない。という不安はありません。
同じ塾で、集団、個別を選べるところもあるので、個別で学力が向上してから、集団に移籍する方もいます。
家庭教師
完全に1対1の授業になります。個人に沿った進め方をしていただけます。
さらに勉強だけでなく、自宅という状況下で、向き合って対応してくれるので、先生が身近に感じられ、相談しやすいのも利点です。
また塾と違い、時間や曜日に融通が効くのも、忙しい中学生には合うかもしれません。
集団、個別、家庭教師。それぞれの特徴を理解し、自分に合ったプロのもと、受験勉強に取り組むことが、合格に近づく第一歩ではないでしょうか。
受験勉強のスケジュールや部活はどうする?
私立中学、学力が高いことは、想像がつきますが、それだけでなく、部活動も盛んに行われ、やりたい部活のために、中学受験した方もいらっしゃいますよね。
受験生となる3年生では、主力となり、部活動に勤しむことでしょう。
受験勉強のスケジュールや、部活動との兼ね合いが気になりますが、部活動も全力で取り組むべきです。
受験勉強のスケジュール
高校受験の範囲は、中学で学んだことすべてです。
私立に通う方は、むしろ受験勉強に移行しやすいでしょう。
なぜなら、学校で既に中学の学習は完了している場合があるからです。
そこで、まずは入試の過去問を解いてみることをおすすめします。
入試がどれくらいのレベルなのか、自分はどれくらい解けるのか、自分の学力を理解して、受験勉強に挑めば、効率よくスケジュールを組み立てることができます。
部活を全力で取り組むべき理由
受験する際に、中学から高校へ提出される書類へ、部活動での成績も記入してもらえます。
頑張ったことは、裏切りません。
ただ、部活をしていても、隙間時間を無駄にしないことが大事です。
まとめ
私立中学から、高校受験する際の注意するポイントをまとめました。
受験で勝ち取った、現在の私立中学校の席。
そこを離れる決断をした方も、やむなく外部受験を選んだ方も、現在の中学校では、かけがえのない時間を過ごせたと思います。
その思い出が、良くも悪くも糧になることは間違いないでしょう。
私立中学は、公立と違い授業のペースも早く、大変な思いをしたかもしれません。
でもそれは、受験勉強の無駄にはなりません。
中学校の勉強と、受験勉強を並行して行わなければいけなくなった場合、塾や家庭教師、ご両親など、頼れる存在に助けてもらいながら、高校受験に挑んでもらえたら、うれしいです。
コメント